どうも、Carlです。
いやーやっぱり英語で映画製作を学ぶのは難しいですね〜ついていくのがやっとです。

Previously, on The Cinematography...(前回までは)
ところで、今回はカメラワークで一番使われるテクニックを紹介したいと思います。
かなり重要なテーマになります。
尚、少し複雑な話になるので過去のカメラワークの記事に目を通しておいた方がいいかもしれません(ショットサイズ)
The 180 Degree Rule and Jump cut 180度ルールとジャンプカット
映画制作にあたって最も基本で最も重要なことはなんだと思いますか⁇
特にタイタニックやロマンスのように人を泣かせようとする映画には欠かせないものがあります。
それは連続性(Continuity)です。

映画は無数ものショットを編集によってつなぎ合わせたものです。
明らかにカメラの位置も違うし、撮影した日にちも異なるかもしれません。ましてや、シーン変換では対象や場所も違いますよね。
でも見てる側は全然違和感を感じない。
不思議に思いませんか⁇
実は全く不思議ではないんですよ!笑

照明や編集などあらゆるところで観客である僕らを戸惑わせないため、考えに考えられているのです。
特にカメラワークはとても気を配らなくてはいけません。まあ観客が見る映像そのものを決めますものねw
あまり目立たないけどこれが無ければ映画鑑賞がすごく難しくなる縁の下の力持ち、忍者のようなものが連続性なのです。

僕が習ったのはまだほんの少しですけれれど、それでも基本中の基本だと思います。




The 180-degree Rule(180度の法則)
※すいません日本語の方は勝手に僕が名づけました笑

この法則は2人のキャラクターが喋っているときに使われます。
上から見て2人の目線を結ぶ線を引きます。
そして、最初にカメラを置いたサイドから出てはいけないというルールです。

つまり、キャラクターAとBを上から見て縦に線を引くとします。最初に2人を撮ったロングショットが左側なら途中で右側から撮ったりしない!ということです。
なぜなら、最初のショットでは画面上の左側にA、右側にBがいたのに逆サイドから撮ってしまうと右側にA、左側にBとなってしまうのです。
一回なら良いですけど毎回毎回バラバラだと混乱しますよね⁇

わざと観客の混乱を招くためにこのルールを破ることもあります。
(ドクター・ストレンジ(2016)では心変わりの瞬間に使われていたので是非チェックしてみてください!)
 
シャイニング(1980)

このシーンは、最初にトイレの奥側からロングショットで開始したものの、次のショットでは入り口側から撮影しています。
これは「あれ何か変だなあ」と観客に思わせるためでしょう。
あまりストーリーには触れませんが、ジャックニコルソン演じるジャックは少しおかしくなっているので。
(ついでに言うとトイレの色がどぎつい真っ赤なのも同じ理由だと思います。)

デルバートとジャックを線で結び、ジャックを0度目とした場合
トイレ奥から…270度
トイレ入り口から…90度
ジャックのミドルクローズアップ(ミドルショットとクローズアップの間)…150度
デルバートのミドルクローズアップ…30度
といったところでしょうか(大雑把に)。
後半の会話部分だけピックアップすると、180度を超えませんね。
どんな映画でもほとんどの会話シーンはこのルールにのっとっているので少し注意を払ってみると面白いかもしれません。




続いてはジャンプカット(Jump Cut)です。
1人のキャラクターを続けて違うショットで写すことってあるじゃないですか。
(ミディアムショット→クロースアップみたいな)
ジャンプカットはその連なるショットがほぼ同じ角度から取られているために違和感を感じてしまうというものです。

例えばさっきのジャックへの150度からミドルクローズアップのショット、次にジャックへの145度からのショットって繋がってたら「あれ?」って思いますよね。
これを防ぐために30-degree Rule(30度ルール)があります。
30度ルールは、ジャンプカットにならないようにするには少なくとも30度は角度を変えよう!というものです。

ただし、途中に何か別のショット(違う対象の)を挟んだ場合ジャンプカットにはなりません。
さっきの例えだと
    ジャック(150度から)
    ↓
    デルバート
    ↓
    ジャック(145度)
これもジャンプカットを防ぐ1つの手ですね。
(ちなみにカオスや時間の経過などを表現するためにわざとこのジャンプカットを使う事もあります。最初にスタイルとして使ったのはヌーヴェルヴァーグの代表作、勝手にしやがれ(1960)のジャン=ルック・ゴダールですね。ヌーヴェルヴァーグについてはまた後日)



会話によく使われる連続性で重要なのはリバースショット(ReverseShot)です。
リバースショットとは(180度の法則を守って)話をしている2人を片方ずつ撮る時に使います。
スクリーンは片方が喋っているときはそっちを映しますが、もう片方が喋り始めるとそっちを映します。
その時に注意するのが、同じショットサイズ同じ角度同じ照明で撮るというものです。
(威圧感を出すためにローアングル/ハイアングルを使ったりアクションをフレームに含むために違うショットサイズを使ったりする場合は別です。あくまでも普通の会話中心の時の話です。)
そして、この時に重要となるのがEye-line Matching(目線マッチ)です。
向かい合う2人の目線は一直線に繋がっていなければいません。
こうすることで2人が会話をしていることは、例え同じフレーム内に2人がいなくても分かるのです。
(もちろん最初にロングショットでシチュエーションを把握させてから、が一般的ですが)
恋人たちの予感(1989)


いかがでしょうか⁇
すこしでも連続性が失われれば、ストーリーに入り込んでる観客もすぐに引き戻されてしまいます。
とても地味ですがとても重要なのです。

では。

勝手にしやがれ [Blu-ray]
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2017-09-29


シャイニング [Blu-ray]
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P.S.
会話のシーンを撮る時に、Aが喋るからカメラと照明動かして、Bが喋るからカメラと照明動かしてなんてめんどくさいですよね。
なので初めから終わりまで会話を片方だけ撮ってから反対を撮ります。
あとは編集に任せます笑