どうも、Carlです。

ついにテスト期間が終わり日本に帰ってきました。
1日卵かけ御飯一食というあまりにひもじい思いをしていたために日本食の美味しさに感動しています。



Frame Rate and Shutter Speed
フレームレートとシャッタースピード

OvercrankingTimeline

Previously, on The Cinematography...(前回まで)

動画を編集したことがある人なら分かると思いますが、動画を作っていて映画みたいにドラマチックなスローモーションのシーンを作ろうと思い、スローモーションのエフェクトをつけてみたもののなんか思ってたのと違う…なんてことありますよね?

それもそのはず。
映画では(もちろん場合によりますが)ほとんどの場合編集ではなく撮影の段階でスローモーションにしているのです。


シャッタースピードってご存知でしょうか?
(まあシャッターのスピードですねw)
前に歴史編で動画というものがどうやって作られたかお話ししましたね。
(未見の人はこちら
実はこれだけテクノロジーの進んだ現代でもあの原理は全く変わっていません
フィルムカメラからデジタルのカメラに変わったところでマイブリッジの考えついたあの方法は健在なのです。
しかし、シャッタースピードを説明するにはフレームレートの話をしなければなりません。




Frame Rate(フレームレート)
動画とはものすごい量と速さのパラパラ漫画のようなものです。
つまり1秒間にいくつもの写真を連続で流すことによって動いているように見せている、たったそれだけのことなのです。

ここで重要になってくるのが英語で言うPersistence of Vision、残像です。
人間の目には今まで見ていたものが消えても一瞬その残像を残す能力があります。
(なぜこれが起こるのかという質問は科学の分野に突入してしまいますのでご勘弁を)
この残像が写真と写真が映り変わるわずかな時間を埋めてくれるのでパラパラ漫画は止まることなく動いているように見えるというわけです。

この写真1枚1枚はframe(フレーム)と呼ばれていて、1秒間に撮影されるフレームの数をfps (Frame Per Second)と表します。
これをフレームレートと呼びます。

ここからが重要なのですが、人間の目に一番自然に見えるフレームは1秒間にいくつだと思いますか?
まあ当てられるわけないんで言っちゃいますが、答えは24fpsあたりです。
(なぜか23.98fpsも同じくスタンダードです笑)

カメラをこれに設定すると我々が今目にしている動き、または普段映画で見ているような映像を撮ることができます。
あまりブレず、ブレなさすぎずちょうどいい。
この撮影した24fpsを24fpsで再生すると自然な映像が取れるというわけです。
(そうです、再生の時にも出てきます)




Undercranking(アンダークランキング)
あ、スローモーションだ!と思いますよね?
実はその逆、ファストモーションのことです。
(クラスでも全員スローモーションのことだと思っていました)
24fpsよりも低い数値で表します。

昔のフィルムカメラはまだ自動ではなく、手動でこのクランクと呼ばれるハンドルを回すことでシャッターが可動していました。
(金曜ロードショーのおっさんがやっていたアレですね笑)

このクランクをいつも以下のスピードで回すからアンダーって覚えておきましょう(実際そう名付けられたのかは知らないですがw)
感覚的には、一つの動作の中で撮影するポイントが少なくなります。

例えば、ジョンというキャラクターが椅子を投げる動作を撮影するとします。
シャッターが降りるポイントが普通ならば
- 椅子をつかむ
- 椅子を振りかざす
- 椅子を振り下ろす
- 椅子が手から離れる
- 椅子が飛んでいく

だとします。
ところがアンダークランキングの場合
- 椅子をつかむ
- 椅子を振り下ろす
- 椅子が飛んでいく

と、このようにポイントが少なくなるのです。

結果、フレームとフレームの間が大きすぎるため再生しようとするとブレて、なおかつスピードアップしてしまいます。
このテクニックはアクション映画のファイトシーンやカーチェイスなどによく使われます。
役者は普通のスピードで戦うのですが、早く動いているように見えるということです。
(普通は21fps以下にはいかないらしいです)




Overcranking(オーバークランキング)
まあおわかり頂けるでしょうが、今度こそスローモーションです。
24fpsよりも高い数字で表します。

アンダーの真逆なことをするわけですね。
ジョンの例で説明すると
- 椅子をつかむ
- 椅子を持ち上げ始める
- 椅子を持ち上げている
- 椅子が振り下ろされ始める
- 椅子が振り下ろされている
- 椅子が手から離れる
- 椅子が飛んでいく
- 椅子が遠くへと飛んでいく

と、このようにキャプチャーされるフレームの量が多くなります。

つまり、同じ動作でも多くのフレームを要するので必然的にスピードが遅くなってしまうわけですね。
しかも、ディテールが詰められているのでブレが無くなります。
(分かりにくければパラパラ漫画を書いてみてください)





Shutter Speed(シャッタースピード)
さて、シャッタースピードの話に戻りますが、結論から言うとほとんどの場合フレームレートの2倍となることが多いです。
film

時代は100年前に遡りますが、写真というのは光をレンズを通してフィルムネガにイメージを焼き付けてできるものです。
この光が投影されている間、イメージが焼き付けられているわけです。
つまり、1つのイメージに光が投影されている時間が長いほどその間の動きが焼き付けられる=イメージがブレる、という仕組みなわけです。
(写真そやってる人にはおなじみかもですね。よく長いシャッタースピードでライトを動かしてる写真を撮ると火の玉みたいな写真が取れますよね、それです。)

しかし、ブレが多くてもなさすぎても人間の目には変な感じに見えてしまいます。
ちょうどいいタイミングで光がフィルムネガに投影されるのを遮らなければなりません。
ここで登場するのがShutter Angle(シャッターアングル)です。

このディスクは光をネガに当てないようにブロックする壁のようなもので、主に半月の形をしているものが多いです。
お馴染みフィルムネガはペラペラ漫画のようなもので一つ一つのフレームにイメージが投影されていくのですが、新しいフレームを引っ張ってくる間に光を遮るのがこのディスクの役目となります。

このタイプを180度と呼びますが、テクノロジーが進化した今、これの形は変えることができます。
例えば、45度空いているディスクにすると一つ一つのフレームに光が当たる時間が短いのでオーバークランキングのように我々が普段見ているよりもブレがなくなります。
しかし遅くはならないので、同じスピードでも違和感がありどうも不自然に見えてしまいます。

その逆の360度のものはフレームが完全に露出してる状態なので早くはならないですがブレが増えます。
どちらにせよ人間の目には不自然に見えてしまうわけです。
(動画撮影では360度が限界らしいですが、写真撮影になるともっともっといけるらしいですね)

インダストリーではThe 180 Degree Shutter Angle Ruleという180度が一番いいですよ〜みたいなルールがあります。
まあ実際の所あまりシャッターアングルをいじる人はいない感じですが。

話を戻すと、1/2月型のディスクが動く速さはフレーム撮影時とその間で2倍なのでフレームレートの2倍の数で表します。
(もちろん180度以下ならその分変わってきますが)
つまり、24fpsならばシャッタースピードは1/48となるわけです。


この時に注意しなければならないのが、アンダーの場合動画が明るくオーバーの場合動画が暗くなってしまうということです。
これもネガに到達する光が長く当てられるか、少ししか当てられないかの違いです。
もちろん長く当てられれば当てられれば当てられるほど明るくなりますしその逆も然り。
(これの直し方は次回説明したいと思います)
(「その逆の然り」って英語で"vice versa"とかっこいいフレーズがあります笑)




いやー疲れたー
だいぶややこしいですよね笑
もちろん、映画を見ている時はここまでの数字はわからないので気にする必要はありませんが、知っておくとより苦労と理解が深まるというものです。

では。






P.S.
正直に言うとシャッターアングルはあまりいじらないので知識は乏しいですがネットで調べて理解はできてると思います。
でも、もし僕より知識が豊かな人がいれば是非コメントで教えて欲しいです!